■エルトゥールル号
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小杉英了さん トルコの話 【トルコ―百年越しの民族感情 イランからの邦人脱出に唯一協力した国、トルコ。 新聞は金の力と伝えた。が、トルコ人なら誰もが知る 日本とトルコとの一世紀前の出来事があった。】
小杉さん 曰く 【日本人のために、危険を犯してまでも救援機を飛ばしてくれたその行為を、 当の日本の新聞が、あたかも金の力であるかのように言うその心根の腐りぐあいもすさまじいが、日頃、経済大国日本の諸外国における振る舞いを、斜に構えて酷評してみせるインテリたちの頭は、目先の利害や力関係で動く人間のあさましさは――まるで自分のことのように――分析できても、百年越しの民族の記憶が突き動かす心情など想像の埒外なのだろう。】
新聞 → 朝日新聞 一九八五年三月二〇日付け 朝日新聞の<心根の腐り> いまでもつづいているのだろうか 朝日新聞のChina Koreaの反日感情の<民族の記憶> いまでも大きく扱う
一世紀前の出来事 → エルトゥールル号の沈没 明治二十三年 九月十六日 夜 諸氏 よく知ることであろうから省く 「トーゴー」「ノギ」の話だ いや その前に やはり一言 付け加えて置かねばなるまい
エルトゥールル号の生存者を乗せた 比叡/金剛 両艦 十月十一日 日本を発ち 翌年元旦 祝砲の中 イスタンブール港に着く トルコ側の歓待 熱烈 アジア人にしてはじめて近代化に成功しつつある Japonya{ジャポンヤ}(トルコ語)が 海軍も漁民も 一つになって 傷ついたトルコ将兵の窮地を救い 手厚い介護の上 本国まで送り返してくれたのである。
皇帝アブドゥルハミト二世 尽きせぬ謝意をあらわし 友好を求めた
日本将兵 ぴっぱりだこ 軍艦 千客万来 トルコ人 日本人の風俗習慣 何事にも興味津々 中でも皆が切望したのは 日本の武道 資料にある 剣道 柔道 角力(すもう}までもが演武された
1199年 建国以来600年 衰えたりといえどもオスマン=トルコ 尚武の気風を尊ぶ國 オスマン帝国 それが18世紀以来 西南部はイギリス フランスに侵略され 北方は絶えずロシアに脅かされる そして19世紀末 エルトゥールル号沈没のころ イスラームを体制理念とした老大国オスマン 動脈硬化の中 弱体化の一途を辿っていたのだった
日本使節団 帰国の途 迫っていたとき トルコ高官 「日本の海軍士官 数名 このまま残してはくれまいか」 トルコの士官たちに日本語を教え 国交を深めたいのだ と
将校の残留はかなわなかったが 日本語の教授と友好に関しては しかるべき人材を約束した
歓迎の熱風一過 比叡/金剛 イスタンブールの港を発ったのは 予定より大幅に遅れた二月十日のことであった
長くなった 「トーゴー」「ノギ」の話は 次回で
−−−−−−★−−−−−− 某君の総裁選出馬表明で 選択的夫婦別姓 是非 巷でにぎやかだ 『真似てみたい武士の妻の作法』で書かなかったかな 江戸の世の武士夫婦 <強制的夫婦別姓> 妻の羽織の家紋も実家の家紋
拙者 総裁選出馬表明の折 <夫婦別家紋>を呈す
2024/09/07(土) |
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