■未来と原点
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bP65 【かつて猪木の異種格闘技のジャッジ務めた 鈴木庄一・本誌顧問が推理・分析 展開は?結末は?どうなる】 猪木vsスピンクス 前田vsニールセンだ
要約する 9月5日発表の席 新日本プロレス・辻会長(元テレビ朝日編成局長) 「不評だったアリ戦の二の舞はするな」 猪木「明白に優劣がつく戰いとなろう」
鈴木さん 問題はルールだとし スピンクスはグローブつけ 猪木は素手 3分10回戦で落ち着くか? レスラーとボクサーの戦いの常套展開を述べたあと 猪木は延髄斬り ハイキック ローキックの蹴りが有効 キックされたことのないボクサーはキックに弱い スピンクスは柔らかいマットでフットワークを十分に使えない不利 異種格闘技の経験のある猪木 この差が大きくでそう 猪木にとってマイナスは少ない
前田はマーシャルアーツ(米国プロ空手)との試合は初めて ニールセンもプロレスラーとの対戦は初 その真価打診の面から猪木vsスピンクス戦以上に興味
彼の師ユキーデ流のファイトは想像つく 私は当時解説者として ユキーデのその一派のファイトを日本 米国で見た 得意技はスピンキック ユキーデのダイナミックなキックが目に浮かぶ
やはりここでもルール 一番望ましいのは融通性を持った 両者が了解し得るオープンルールではないか
キックの破壊力では 足が長く太い前田が上 前田がパワーで圧倒する可能性が高い 前田が本格的なニールセンのキックにどう対応するか 踏み込んでのキック勝負と見るが……
「週刊時評」 鈴木さん 毎週書いていた この当時は社には来てなく“在宅ファックス”であったか 今週は 当然 このテーマ 冒頭 ≪「やっぱり……」私はアントニオ猪木の真意を知って感銘した≫ 何に感銘したか 新日本プロレスでも賛否両論 一部中枢は賛同しなかった 何をいまさら異種格闘技戦だと
社長室長・倍賞鉄夫が私に言った 幹部会で社長(猪木)は 「このイベントは将来の新日本プロレスを担うリーダー 中心レスラーの登竜門で その道を開くためにあえて行う それを理解してほしい」 冒頭の「やっぱり」は その意味
同号に久々に 「テーブルマッチ」 9月16日 大阪城ホール 猪木―ブロディ戦 あとロイヤルホテル
村松さんの言うところを要約すると プロレスは一時の繁栄からやや勢いが衰えつつある 猪木・前田の異種格闘技戦 輪島 琴天山 長州 すべてを動員して業界が必死になっている でも「プロレスとは何か?」が抜けている
前田を中心に そこからはみ出そうとするUWF 輪島 琴天山など従来のプロレスを展開しようとする 二つの流れ しかし はみ出すにしろ 展開するにしろ 原点はプロレスとは何か を誰かが設定する必要がある その意味から今日の猪木―ブロディ戦は これがプロレスの原点だ という凄い内容だった
そうか 二人がワインを酌み交わしている その夜の写真 ふたりとも いい顔して笑っている
記者は プロレスの未来を 作家は プロレスの原点を
2023/09/28(木)  |
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