■堀越二郎
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零戦のハナシはつづく 前田 零戦コックピットに乗る ロサンゼルスの博物館 兵頭 → 前田さんの体で入りました? 前田 → 入りました
零戦座席 高低 上・中・下 三段階 一番下げた状態 前田に頭と天井 5、6cm 以外と広かったと前田
兵頭 → つまりタキシング(地上滑走)のとき座席位置でも キャノビー(庇{ひさし})を閉じることができ しかもヘッドルームに余裕があった これはドイツのメッサーシュミットMe109とは対象的な設計 ひょっとして設計者の堀越二郎さん 日本のパイロットも将来190cmくらいになってアメリカ人と対等になるんだと信して座席の図面を引いていたのも知れん
前田 → 驚いたのは零戦のそばにヘルキャットがあって 大きさ的には零戦は小型トラック F6Fヘルキャットはダンプカーの違い (補:F6Fヘルキャットと零戦は両國海軍の代表的な艦上戦闘機同士 ヘルキャットは零戦の性能を分析しその弱点を克服するように設計された)
兵頭さん 軍学者らしい発言 【馬力は二倍位違いますからね 先代のワイルドキャットと零戦ならば馬力は同じで機体も同じ大きさですが ヘルキャットになって馬力が倍増 ところが形はワイルドキャットと似ている だから戦場でも錯覚を起こすものが出た 日本の軍艦の高角砲が当たらなかった理由の一つにも 初見参の米軍機の見かけの大きさに幻惑され うろたえ者の高射指揮官が側高係が示した数値より低いサバ読みの高度を算定具へ入力させていた それをやると連動して速度の値も小さく出てしまい いくら正確に未来位置を計算して撃とうが 我が高角砲弾は敵機のはるか後方かつはるか低いところで爆発するだけ デカくて力が強くてスピードも速いヘルキャットは 例えるなら宮本武蔵とか相撲取りみたいなもの 零戦などが尋常の空中戦ではとても太刀打ちできないことになった それを切り抜けてきた酒井三郎さんは 昔の柔術家のようなものだと思います】 −−−−−−★−−−−−− 堀越二郎 79歳没 死亡記事 ニューヨーク・タイムズ等 世界の新聞に載る 堀越氏のご息女 吾が息子らが通った幼稚園の先生だった 散歩の折 「堀越」と書かれた表札を見た
2025/06/30(月)  |
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